電気工事士を採用したいのに、応募が来ない

電気工事士の有効求人倍率は3.8倍(厚生労働省「一般職業紹介状況」2025年)。全業種平均1.17倍の約3.3倍にあたります。

みずほリサーチ&テクノロジーズの調査(令和6年度)によると、電気工事業者の70.5%が人手不足と回答(大いに不足26.1%、やや不足44.4%)。さらに46.6%が受注機会を逸失しているという深刻な結果も出ています。

求人を出しても人が来ない。来ても条件が合わない。その間にも案件を断り続けている。電気工事士の採用は、経営課題そのものです。

この記事では、電気工事士の採用が難しい理由をデータで解説し、採用単価の相場と人材を確保するための6つの具体策を紹介します。


電気工事士の採用が難しい3つの理由

理由1:50代以上が5割超、若手が圧倒的に足りない

経済産業省のデータによると、電気工事士の50代以上が全体の約5割以上を占め、20代以下はわずか約1割。建設業全体(55歳以上37%)と比べても高齢化が進んでいます。

経済産業省の試算では、第一種電気工事士は2020年時点で需要に対し約2万人の不足。2045年には2.4万人の供給不足になると予測されています。今の採用ペースを続ければ、不足は加速する一方です。

電気工事士の年齢構成

20代以下10%
30代15%
40代20%
50代以上55%

経済産業省産業保安グループ資料より概算

理由2:資格のハードルが「見えない壁」になっている

電気工事士は国家資格が必要な職種です。第二種の筆記試験合格率は約60%、技能試験合格率は71.4%(電気技術者試験センター、令和7年度)。合格率だけ見れば難易度は高くありませんが、「資格がないと応募できない」と思い込んでいる求職者は少なくありません。

実際には、第二種電気工事士は入社後に取得させる会社も多く、資格取得支援制度を設けている企業は採用で優位に立てます。第一種の実務経験要件も5年から3年に短縮されており、キャリアアップのスピードも速くなっています。

理由3:再エネ・EV需要で業界全体が人材を奪い合っている

太陽光発電、蓄電池、EV充電設備。再生可能エネルギーと電気自動車の普及に伴い、電気工事の需要は急増しています。従来の建築電気工事に加えてこれらの新規需要が上乗せされ、限られた電気工事士を業界全体で奪い合う構図になっています。

弊社の支援現場でも、「求人を出しても他社に取られる」「年収を上げても人材紹介会社が別の案件を優先する」という声を頻繁に聞きます。

建設業の人手不足を解決する5つの方法|データと事例で解説


電気工事士の採用単価の相場

電気工事士の採用単価は手法によって大きく異なります。

電気工事士の採用手法別コスト比較

ELECAREER・業界データより作成

人材紹介で電気工事士(年収550万円想定)を1人採用すると、137〜192万円の手数料がかかります。年間2〜3人採用すれば400万円以上。一方、採用代行(RPO)なら月額固定で複数名の採用活動を同時に進められるため、年間の採用コストを半分以下に圧縮できるケースも珍しくありません。

施工管理の採用コスト完全ガイド — 人材紹介・求人広告・RPOの費用比較


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電気工事士を採用する6つの方法

方法1:業界特化型の求人サイトを活用する

工事士.comやGATEN職など、電気工事に特化した求人サイトは「電気工事の仕事を探している人」だけが集まるため、ターゲット精度が圧倒的に高いのが強みです。

総合求人サイトでは「電気工事士」という職種を知らない求職者も多く、応募があっても業界理解の低いミスマッチが発生しがちです。特化型サイトなら、このムダを省けます。

方法2:SNS・動画で「現場の魅力」を発信する

群馬県の三朋企業はTikTokで施工の様子を発信し、21万回再生を達成。また、株式会社トラーチはSNSで4.6万フォロワーを獲得し、月間120件の応募を実現しました。

電気工事の現場には「配線のきれいさ」「通電した瞬間の達成感」「最新のスマートホーム技術」など、映えるコンテンツが豊富にあります。短尺動画で見せるだけで、電気工事という仕事の存在すら知らなかった層にリーチできます。

SNS採用は「まず始める」が正解

完璧な動画は必要ありません。スマートフォンで現場の様子を30秒撮影してTikTokやInstagram Reelsに投稿するだけ。週1回の更新でも、半年後には応募経路として機能し始めます。

方法3:未経験者を採用し、資格取得を支援する

「有資格者しか採れない」は思い込みです。第二種電気工事士は入社後に取得させる会社が増えています。

ある電気工事会社では、地元の工業高校と提携して奨学金型採用を導入。在学中からインターンとして受け入れ、卒業後に資格取得費用と奨学金返済の一部(150万円)を支援。毎年新卒2名を安定的に確保できるようになりました。

未経験者の採用で重要なのは、入社後の育成パスを明確にすることです。「入社6ヶ月で第二種取得 → 3年で第一種挑戦」のようなロードマップを求人票に明記すれば、未経験者の不安は大きく軽減されます。

方法4:ハローワーク・職業訓練校と連携する

ハローワークの求人は無料で掲載でき、とくに30〜50代の転職者層に強いのが特徴です。また、職業訓練校の電気工事科の修了生は第二種の資格を持っていることが多く、即戦力候補になります。

訓練校との連携は企業側からのアプローチが有効です。修了式前の企業説明会に参加したり、訓練中の現場見学を受け入れたりすることで、他社に先んじて人材を確保できます。

方法5:リファラル採用(社員紹介)の仕組みをつくる

電気工事士の業界は「同じ現場で働いた仲間」のネットワークが強い世界です。「知り合いが転職を考えている」という情報は、どの求人サイトよりも早く動きます。

紹介報奨金(入社・3ヶ月定着で10〜30万円)を設定し、LINEで簡単に推薦できるフォームを用意するだけで、人材紹介の1/10以下のコストで質の高い人材を確保できます。

建設業のリファラル採用完全ガイド|コスト1/10で定着率も高い手法

方法6:採用代行(RPO)でプロに任せる

「求人を書く時間がない」「応募が来ても電話に出られない」。中小の電気工事会社では、そもそも採用活動に手が回らないのが最大のボトルネックです。

採用代行(RPO)なら、求人票の作成・媒体選定・スカウト送信・応募者対応・面接調整までを一括で任せられます。人材紹介で1人137〜192万円かかるところ、月額固定25万円〜で複数名の採用を同時に進められるのがメリットです。

「採りたいけど手が回らない」。その課題を解決するのが、採用代行という選択肢です。

採用代行(RPO)とは?建設会社が導入すべき3つの判断基準


応募が増える求人票の書き方【電気工事士向け】

年収・資格手当を具体的に明記する

電気工事士の平均年収は547.6万円(厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」)。全国平均の460万円を上回る水準です。年齢別では20代前半354万円から、50〜54歳で682万円がピーク。

第一種と第二種では月収に約4〜5万円の差(年間約60万円)があります。この差を求人に明記すれば、「資格を取ればこれだけ稼げる」というモチベーションになります。

仕事内容は「案件の種類」と「1日の流れ」で書く

「電気設備工事全般」だけでは、求職者は自分が何をするのか想像できません。「マンション新築の電気配線工事が中心」「太陽光パネルの設置工事あり」「1日の流れ: 8:00現場入り → 12:00昼休憩 → 17:00終了」のように具体的に書きましょう。

面接のハードルを下げる

「面接は作業着でOK」「応募者全員面接」「履歴書不要で電話面接可」。職人気質の求職者は書類作成やスーツ面接に抵抗を感じることが多いため、応募のハードルを下げるだけで応募数が変わります

求人票に入れたい項目チェックリスト

年収・月収レンジ / 資格手当の金額 / 案件の種類(住宅・ビル・プラント等) / 1日のスケジュール / 資格取得支援制度の内容 / 社会保険完備 / 社用車貸与の有無 / 工具支給の有無 / 残業時間の実績

建設業の求人票の書き方|応募が増える7つのコツ


電気工事士の採用、まるごとお任せください

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まとめ

電気工事士の採用を成功させるためのポイントをまとめます。

  1. 有効求人倍率3.8倍、70.5%の業者が人手不足。電気工事士の採用市場は厳しさを増している
  2. 採用単価は手法で10倍以上変わる。人材紹介137〜192万円 vs リファラル10〜30万円
  3. 未経験者にターゲットを広げる。資格取得支援と育成ロードマップを明示すれば応募は増える
  4. SNSで現場の魅力を発信する。TikTokで月120件の応募を実現した事例もある
  5. 採用に手が回らないなら、プロに任せる。月額固定の採用代行で求人作成から面接調整まで一括対応

電気工事士は再エネ・EV普及で需要が右肩上がりの職種です。2045年には2.4万人の供給不足が予測されており、採用を先送りにするほど競争は激しくなります。

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