建設業の残業は月13.3時間、全産業は13.2時間です
パートを除く正社員どうしで比べると、建設業の残業時間は月13.3時間でした。統計の調査対象になっている産業全体の平均(調査産業計)は13.2時間です。ほとんど同じ数字です。
差がついているのは出勤日数のほうです。建設業は月19.9日、調査産業計は19.3日でした。
月の総実労働時間は建設業164.3時間、調査産業計160.7時間。年に直すと1,972時間と1,928時間で、差は約43時間です(厚生労働省『毎月勤労統計調査 令和7年度分結果確報』、事業所規模5人以上・パートタイムを除く一般労働者。年間値は月平均を12倍して算出しています。差は月3.6時間×12か月で約43時間です)。
結論から言うと、建設業の長時間労働は、残業が長いからではなく休みが少ないから起きています。
一般労働者の労働時間(令和7年度・事業所規模5人以上)
| 項目 | 建設業 | 調査産業計 | 製造業 |
|---|---|---|---|
| 月間の総実労働時間 | 164.3時間 | 160.7時間 | 162.6時間 |
| 年間換算(月平均×12) | 1,972時間 | 1,928時間 | 1,951時間 |
| 所定外労働時間(残業) | 13.3時間 | 13.2時間 | 14.7時間 |
| 出勤日数 | 19.9日 | 19.3日 | 19.1日 |
厚生労働省『毎月勤労統計調査 令和7年度分結果確報』(パートタイムを除く一般労働者)より作成
製造業の残業は14.7時間で、建設業より長くなっています。残業の長さで建設業が突出しているわけではありません。
休みの少なさは有給休暇にも出ています。建設業の年次有給休暇の取得率は60.7%、調査産業計は66.9%でした。
付与日数は建設業18.3日、調査産業計18.1日で、建設業のほうがむしろ多く配られています。それでも取得日数は11.1日と12.1日で、1日少なくなっています(厚生労働省『令和7年就労条件総合調査』、常用労働者30人以上の民営企業・令和6年1年間の実績)。
休みは同じだけ配られているのに、使えていません。これが建設業の形です。
だとすると、2024年問題への向き合い方も変わります。残業をどう削るかではなく、休める人数をどう確保するかという採用の話になります。
人手不足の構造は建設業の人手不足|2035年129万人不足の構造と打ち手、求人倍率のデータは建設業の有効求人倍率で扱っています。
規制の中身を正確に押さえる
建設業の時間外労働 上限規制(2024年4月〜)
| 項目 | 以前(猶予期間) | 2024年4月以降 |
|---|---|---|
| 原則の上限 | 上限なし | 月45時間・年360時間 |
| 特別条項(臨時的な事情があるとき) | 実質上限なし | 年720時間以内 |
| 単月の上限(休日労働込み) | なし | 100時間未満 |
| 2〜6か月の月平均(休日労働込み) | なし | 80時間以内 |
| 月45時間を超えられる回数 | なし | 年6回まで |
| 罰則 | なし | 6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金 |
特別条項を結べば年720時間まで残業できます。ただし月100時間未満と、2〜6か月平均80時間の2つが同時にかかります。
繁忙期にまとめて残業を投入して乗り切る、という組み方は使えなくなりました。
災害復旧・復興の事業だけは一部が外れます
例外の単位は「働く人」ではなく「工事」です。労働基準法第139条が対象にしているのは、建設工事のうち災害からの復旧・復興にあたる工事に限られます。
外れるのは月100時間未満と2〜6か月平均80時間の2つだけです。月45時間・年360時間という原則、特別条項の年720時間、月45時間を超えられるのは年6回までという回数の制限。この3つはそのまま守ります。
通常の工事に災害復旧の扱いを当てはめることはできません。
違反したときのリスク
罰則は6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金です(労働基準法第119条)。2025年6月1日に施行された刑法の改正で刑の呼び名が拘禁刑に変わったので、古い表記のままの社内規程は直しておいてください。
重いのは罰金額よりその後です。労働基準監督署の是正勧告や行政指導が入り、社名が公表されることもあります。社名が出れば、求人媒体や紹介会社経由の応募の集まり方に響きます。

2025年12月に変わった建設業法のルール
2024年6月に成立した改正建設業法が、2025年12月12日に完全施行されました。残業を減らす土台を、工期と人件費の両面から固める内容です。
変わったのは次の3点です。
- 見積書に、材料費・労務費などの内訳と、工程ごとの日数を書く
- 「労務費に関する基準」を著しく下回る労務費で見積書を出すこと、また相手にそこまで下げるよう求めることを禁止する
- 見積額を著しく下回る額で契約した発注者を、国が勧告し、公表できる
「労務費に関する基準」は、工事に必要な人件費の目安として国が定めたものです。中央建設業審議会(建設工事の契約ルールを決める国の会議体)が作成し、令和7年(2025年)12月2日に勧告しました。
もう一つ、著しく短い工期での契約の禁止も広がりました。これまでは発注する側だけが対象でしたが、受注する建設業者の側も禁止の対象になっています(建設業法第19条の5)。
工期を詰めて安く受ける、という受け方が法律の側からふさがれた形です(国土交通省 報道発表(令和7年11月14日)、国土交通省『労務費に関する基準』)。
残業を減らすには工期と人件費の両方が要ります。その考え方が、制度の側に入りました。
施行から2年半、現場はどう変わったか
年間の総実労働時間は、令和6年度(2024年度)の1,987時間から令和7年度(2025年度)の1,972時間へ、1年で15時間減りました。調査産業計との差も48時間から43時間に縮まっています。
出勤日数も月20.1日から19.9日へ動きました。0.2日ですが、休みの側が動き始めた数字です(厚生労働省『毎月勤労統計調査 令和6年度分結果確報』、令和7年度分結果確報)。
現場の受け止めも調査に出ています。
野原グループのBuildApp総合研究所が2025年11月に行った調査では、上限規制の施行後に「休日・残業・安全面が改善してきた」と感じる人が55.3%でした。全国の20〜70代の建設産業従事者1,000人へのインターネット調査です。
ただし会社の規模で差があります。スーパーゼネコンは66.0%、準大手・中堅・地方ゼネコンは60.2%、サブコン・専門工事店は52.6%。同じ調査で「施行前より人手不足を感じる」と答えた人は67.3%でした(野原グループ BuildApp総合研究所『独自調査①』)。
残業の実態も出ています。スパイダープラスが2025年10月に建築・土木・設備・設計の従事者2,500人を対象にした調査では、2025年1〜6月に月45時間を超える残業をしたことがある人が28.5%でした。現場で働く人は34.7%、内勤の人は23.2%です(スパイダープラス『働き方改革関連法適用後の建設業界定点調査』)。

一方で、中小の側はまだ動けていません。
クラフトバンク総研が2025年8月に社員5〜100名の建設会社1,659社へ行った調査では、2024年問題に73%が未対応でした。前年の調査から1ポイントしか改善していません。
同じ調査で68%が「人手不足で仕事を断ることがある」と答えています。採用の課題は「応募がない」が33%、「採用活動をしていない」が22%でした(クラフトバンク総研『中小建設業の人手不足・賃上げに関する調査:2025年版』)。
仕事はあるのに、人がいないので断ることになります。規制対応が遅れている会社ほど、この状態に入っています。
規制が採用に与える3つの影響
影響1|足りない分を残業で埋められません
これまでは、人が足りない分を既存社員の残業で吸収できました。月45時間の上限が効くと、同じ工事量を回すのに要る人数が物理的に増えます。
ところが、採る側の市場は混んでいます。とび・鉄筋工・重機オペレーターなどが入る職業分類「建設・採掘従事者」の有効求人倍率は4.99倍。同じ月の全職業の平均は1.05倍でした(厚生労働省『一般職業紹介状況』令和8年(2026年)7月分参考統計表7-1、常用(パートタイムを含む))。
なお、産業別の有効求人倍率は公表されていません。「建設業の有効求人倍率」と呼ばれる数字は、この職業分類の値です。
働き手そのものも減り続けています。建設業の就業者は令和7年平均で478万人。ピークだった平成9年の685万人から200万人以上減りました。うち技能者は296万人です。
年齢も偏っています。55歳以上が36.6%、29歳以下が11.9%。全産業(国交省調査の全産業平均)は32.8%と17.0%です(国土交通省『参考資料集』(令和8年4月3日))。
採らなければ工事が回らないのに、採りにくくなっています。ここが2024年問題の重さです。
影響2|「給料が減る」という求職者の不安
規制の施行前、キャディが2024年1〜2月に建設業で働く4,494人へ行った調査では、69%が「上限規制で残業代を含む給与が減るのではないか」と答えていました。勤務先で待遇の見直しがある(予定を含む)と答えた人は約半数です(キャディ『建設業2024年問題に関するアンケート調査』)。
これは施行前の調査なので、実際に給料が減ったかどうかの根拠にはなりません。
実際の数字は逆に動いています。建設業の一般労働者の現金給与総額(残業代や手当を含めた、税金を引く前の支給額)は月486,386円で、前年度から2.6%増。残業代にあたる所定外給与は27,899円で、前年度比8.1%増でした。
同じ期間に残業時間は1.3%減っています。残業は減ったのに、残業代は8.1%増えました。単価を引き上げて補っている会社が多い、と読める数字です(厚生労働省『毎月勤労統計調査 令和7年度分結果確報』第1表)。
ただ、求職者はこの数字を見ていません。不安は残ったままなので、求人票の側で答える話になります。
影響3|対応の遅れと倒産
帝国データバンクの集計では、2026年上半期の人手不足倒産は227件で過去最多でした。業種別では建設業の65件(28.6%)が最多です。人手不足倒産227件のうち、約8割は従業員10人未満の会社でした(帝国データバンク『全国企業倒産集計 2026年上半期報』、負債1,000万円以上・法的整理の集計)。
建設業全体で見ると、2026年上半期の倒産は1,043件で前年同期比5.8%増。休廃業・解散は4,894件で同27.8%増でした。合わせて5,937件は、上半期として過去最多です(帝国データバンク『「建設業」の倒産・休廃業解散動向(2026年上半期)』)。
規制を守れていることは、いまや採用市場の最低ラインです。守ったうえで、働きやすさまで数字で示せる会社が若手の応募を集めています。
2024年問題を、採用の打ち手につなげる壁打ちをしませんか?
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無料で相談する「給料が減る」不安に求人票でどう答えるか
書き方は4つあります。
- 基本給と手当を分けて書く: 「月給28万円(基本給23万円+資格手当3万円+現場手当2万円)」のように内訳を出す
- 年収例を経験年数ごとに並べる: 経験3年、経験10年と段階で示し、残業時間とセットで見せる
- 残業時間を幅で書く: 「月平均20時間(繁忙期30〜40時間/閑散期10時間)」
- 有給の取得率を載せる: 建設業の平均は60.7%。自社が上回っているなら、そのまま数字で書く
有給取得率は、いま出している会社が少ない項目です。建設業平均の60.7%を超えているなら、書くだけで比較されたときの差になります。
求人票の直し方は建設業の求人票の書き方|応募が来ない原因と7つの改善コツに、ビフォーアフターの例文つきで載せています。
減った残業代を基本給に回す
所定外給与が8.1%増えた背景には、残業1時間あたりの単価を引き上げた会社の存在がありそうです。単価を上げるのとは別に、減った残業代の分を基本給へ振り替える手もあります。
基本給が上がると、賞与・退職金・各種手当の計算のもとも上がります。目先の月給を戻すだけでなく、長い目で見た待遇改善になります。
賃上げの進め方は建設業の賃上げで扱っています。
規制を採用の追い風に変える4つの打ち手
打ち手1|紙をやめる
クラフトバンク総研が2024年7〜8月に社員5〜100名の建設会社1,488社を対象にした調査では、勤怠管理の85%が紙・タイムカード・エクセルでした。工程管理は56%が紙かホワイトボードです(クラフトバンク総研『建設業の2024年問題に関する動向調査:2024年版』)。
紙のままだと、誰が何時間働いたかが月末までわかりません。月45時間を超えそうな人に先回りできず、超えてから気づくことになります。
現場の作業そのものも軽くできます。国土交通省によると、ICT施工(機械やデータを使って測量から施工までを進めるやり方)を取り入れた工事では、起工測量から電子納品までの延べ作業時間が土工で約33%縮減しました。施工者アンケートの令和4年度平均です。これは作業時間の話で、残業時間が3割減ったという数字ではありません(国土交通省『ICT施工の普及拡大に向けた取組』)。
国土交通省は『i-Construction 2.0』(建設現場の省人化と生産性向上を進める国の取り組み)で、2040年度までに現場に必要な人手を少なくとも3割減らす目標を掲げています。生産性でいえば1.5倍です。柱は施工・データ連携・施工管理の3つの自動化になっています(国土交通省『i-Construction 2.0』(令和6年4月16日))。
打ち手2|「守れている会社」だと数字で示す
求人票に書ける数字は次のとおりです。
- 直近の月平均残業時間(繁忙期と閑散期の幅つき)
- 年間休日日数と、完全週休2日かどうか
- 有給の取得率
- 残業代込みではなく、基本給ベースの給与体系であること
規制を守れていること自体は当たり前の話です。それでも書いている会社はまだ多くありません。差がつくのはここです。
打ち手3|休みを前面に置く
国土交通省は2016年度から、直轄工事(国が自ら発注する工事)で週休2日の工事を広げてきました。工事費に費用を上乗せして後押しする仕組みで、発注のやり方として定めたものです。法律上の義務ではありません。
この費用上乗せの試行は、令和8年(2026年)4月1日以降の入札公告分で完了しました。今後は週休2日や交替制など、地域と現場の実情に合った多様な働き方を支える方針に切り替わっています(国土交通省『国土交通省直轄工事における週休2日の取組方針について』(令和8年3月10日付通知)、技術調査:週休2日の取組方針について)。
公共工事の側は10年かけてここまで来ましたが、民間工事は遅れています。だから求人票に「完全週休2日(土日祝)」と書けるだけで差がつきます。
冒頭の数字に戻ると、建設業が全産業より長く働いている中身は出勤日数の差でした。休みを増やすことは、そのまま労働時間の差を埋めることになります。

打ち手4|人事の手が足りない分を採用代行で埋める
規制対応の文書づくり、工期の組み直し、現場との調整。人事の手はすでに埋まっています。そこへ採用活動を上積みするのは、社内だけだと難しい話です。
採用代行は、求人票の作成、媒体の運用、スカウトの送信、応募者対応、紹介会社とのやり取りまでを外部の採用チームが引き受けるサービスです。求人広告や人材紹介の代わりではなく、それらをまとめて運用する立ち位置になります。
役割の分け方は次のとおりです。
- 社内と採用代行で一緒に: 求める人物像と採用要件の言語化。現場を知る社内の知見が要ります
- 社内: 面接、最終判断、内定承諾の最後のひと押し
- 採用代行: 求人票、媒体、スカウト、応募者対応、日程調整といった運用全般
人材紹介のとりまとめも、この運用の一部です。建設業の施工管理の手数料は主流45%で、1級を持つ所長クラスや急ぎの募集では60〜70%まで上振れることもあります。全業界の平均は30〜35%です。
金額だけ見れば高く感じます。ただ、有資格者に確実に会える手段は限られています。使うこと自体は正しくて、使い方しだいで効き方が変わります。
要件の伝え方、推薦が来たときの返信の速さ、見送った理由の返し方、複数社の優先順位。この4つを詰められると、推薦の質と量が変わります。
弊社の建設特化の採用代行は月額20万円(税別)〜です。建設業に特化した採用代行の価格帯は月額20万〜30万円が目安で、これとは別に媒体費がかかります。予算は両方で組んでください。
仕組みは採用代行(RPO)とは?仕組み・業務範囲・選び方を徹底解説、費用は採用代行の費用相場ガイドにまとめています。
従業員規模ごとの2024年問題への備えと採用の進め方
規模別|まず手をつけることと、採用の進め方
| 従業員規模 | まず手をつけること | 採用の進め方 |
|---|---|---|
| 10〜30名 | 勤怠を紙から切り替えて、誰が何時間働いたかを月の途中で見られるようにする。36協定の内容を今の働き方に合わせて見直す | 求人票を1本作り直し、ハローワークと求人広告に絞る。年間休日と有給取得率を数字で書く。外部に任せるなら月額20万円(税別)〜の最小構成から |
| 30〜80名 | 工期の組み方を見直し、月45時間を超えそうな人を月の途中で把握する仕組みを作る。週休2日の現場を1つ作って運用を試す | 施工管理は人材紹介、職人は求人広告と社員からの紹介に分ける。紹介会社は成功報酬の形が主流なので社数を絞らずに契約し、窓口役の1人が全社に同じ要件を渡す |
| 80名以上 | ICT施工を取り入れる。工程管理を紙やホワイトボードからシステムに切り替えて、作業そのものを減らす。労務費の内訳を見積書に反映する体制を整える | 求人広告・人材紹介・スカウト・採用ホームページを並行で回す。社内に採用の担当を置いたうえで、日々の運用は採用代行と分担する |
順番を飛ばさないことが大事です。勤怠が紙のまま求人票だけ直しても、「月平均残業◯時間」の◯に入れる数字が出てきません。
先に労働時間が見える状態を作り、その数字を求人票に載せます。この順番だと、規制対応がそのまま採用の材料になります。
採用の全体像は建設業の採用戦略ガイド、媒体の組み合わせは建設業の採用媒体完全比較ガイド、中途採用の進め方は建設業の中途採用を成功させる5つの戦略に載せています。
よくある質問
Q. 一人親方や個人事業主にも上限規制は適用されますか?
労働基準法上の労働者ではないので、上限規制の直接の対象ではありません。ただし発注する側の責任は重くなっています。2025年12月に完全施行された改正建設業法で、著しく短い工期での契約は、発注者だけでなく受注する建設業者も禁止の対象になりました(建設業法第19条の5)。
Q. 災害復旧の例外では、何が外れるのですか?
外れるのは月100時間未満と、2〜6か月平均80時間の2つだけです。例外の単位は「働く人」ではなく「工事」で、建設工事のうち災害からの復旧・復興にあたる工事に限られます(労働基準法第139条)。月45時間・年360時間の原則、特別条項の年720時間、年6回までの回数制限は、そのまま守ります。
Q. 残業の上限を超えそうなとき、どう対応すればいいですか?
人員を足すか、工期を組み直すか、作業そのものを減らすか。この3つの組み合わせで吸収します。困るのは超えてから気づくことなので、月の途中で労働時間が見える状態を先に作ってください。勤怠管理の85%が紙・タイムカード・エクセル、という2024年の調査があります(クラフトバンク総研『建設業の2024年問題に関する動向調査:2024年版』)。
Q. 建設業の残業は、他の業種より長いのですか?
パートを除く正社員どうしで比べると、月の所定外労働時間は建設業13.3時間、調査産業計13.2時間でほぼ同じです。製造業は14.7時間で、建設業より長くなっています。差が出ているのは出勤日数で、建設業19.9日に対して調査産業計19.3日。長時間労働の中身は、残業ではなく休みの少なさです。
Q. 規制対応は採用にどのくらい響きますか?
応募数と内定承諾に響きます。求職者の側には「給料が減るのでは」という不安があり、施行前の調査では69%が答えていました。求人票で基本給と手当の内訳、残業時間の幅、有給の取得率を書けるかどうかが、他社と比較されたときの差になります。
まとめ|2024年問題は労務ではなく採用設計の話
- 建設業の残業は月13.3時間、調査産業計は13.2時間でほぼ同じ。差がついているのは出勤日数(19.9日と19.3日)です
- 年間の総実労働時間は建設業1,972時間、調査産業計1,928時間で差は約43時間。前年度は1,987時間で、1年で15時間縮まりました
- 有給の取得率は建設業60.7%、調査産業計66.9%。付与日数は建設業のほうが多いのに、取得日数が1日少なくなっています
- 罰則は6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金。災害復旧・復興の事業で外れるのは月100時間未満と2〜6か月平均80時間の2つだけです
- 2025年12月12日に改正建設業法が完全施行。見積書の内訳、労務費の基準、著しく短い工期の禁止が入りました
- 社員5〜100名の建設会社を対象にした調査では、73%が2024年問題に未対応、68%が人手不足で仕事を断ることがあると答えています
- 求職者の不安には求人票で答えます。基本給と手当を分け、残業時間を幅で、有給取得率を数字で出します
建設業の長時間労働は、休みの少なさから来ています。休みを増やすには、その分の人が要ります。
2024年問題が労務管理ではなく採用設計の話になるのは、ここが理由です。
次の一歩として、人手不足の構造は建設業の人手不足|2035年129万人不足の構造と打ち手、市場の混み具合は建設業の有効求人倍率、求人票の作り直しは建設業の求人票の書き方、採用代行の仕組みは採用代行(RPO)とは?もあわせてご覧ください。
規制対応と採用強化を、同じ設計で動かしませんか?
求人票の作り直しから媒体運用、紹介会社のとりまとめ、採用代行の活用まで、建設業特化のチームが御社の規模に合わせてご提案します。月額20万円〜の建設特化採用代行で、まずは壁打ちからどうぞ。
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